インテリアデザインテクニック−−動線は短い方がよいのか

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動線は短い方がよいのか

−−住宅設計インテリアデザインテクニック
インテリアデザイン 住宅設計事務所 建築家木村俊介 04
 住宅設計ではインテリア空間の「もの」は 人間のスケールからその機能が決まるのですが では住宅におけるインテリア「空間」そのものの機能は何から決まるのでしょうか
 住宅設計でインテリア空間の使いやすさ 機能 を考えるには 人間のスケールがその出発点になることは「もの」の機能の場合と同じですが さらに加えて人間の行動の広がりを考えることが必要となります
 住宅設計で人間の行動の広がりを表現する方法に「動線」があります
 
 住まいに中で 生活をするのに人間がどのように動くか その動きを平面上に線で表したものが動線です

 この動線は 短ければ短いほど 生活がしやすい 合理的である すなわち機能的である とされています
 
 例えば 調理と食事を同じスペースでするD・K(ダイニングキチン)型と 食堂と台所がそれぞれの部屋に分かれている型とでは D・K型の方が 当然ながら動線が短いので 機能的 使いやすい とされるといったことです
 しかしながらこの住宅空間の機能の要素の中に 
 単に人間の行動の広がりからくる寸法だけでなく 調理そしてあとかたづけのスペースと 食事を落ち着いて楽しむスペースとは 視覚的に そして聴覚的に 少し離れていた方が良いのではないかという考え方
 
 すなわち「情緒的機能」という要素までも考え合わせると D・K型の方が機能的であるとは一概にいえないということに気がつきます
 住宅では居間や食堂などの部屋の中に直接洗面所へ入る扉が面しているのも 同じように情緒的な機能を満たしていないインテリア空間で やはり洗面所へは廊下なりホールなりの空間的なクッションを経て到達する動線の方が感覚的に豊かなのではないかと思われます
 住宅設計で 生活のパブリックな部分とプライベートな部分とを明確な動線で分離することにより生活を機能的に計画する といったような場合は 動線は短い方が良いようではありますが 
 動線は常に短ければ短いほど良い といったものでもないようで  
 物の寸法がきちんと人間のスケールから決められていて 動線も無駄なく計画された教科書にあるような模範的なインテリア空間が 何か息がつまるようで生活しにくい といったような時には「情緒的な機能」がその住宅のインテリア空間には少し不足しているのではないか疑うべきでしょう
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